樹木の学校90「川崎市特別緑地保全地区における里山再生の15年とこれから~」報告

2026年2月23日(月・祝)、東京農業大学世田谷キャンパス・榎本ホールにて 、21名の参加者とともに「樹木の学校90」を開催しました。講師の中島宏昭先生より 、川崎市「早野梅ヶ谷特別緑地保全地区」での15年にわたる調査データをご共有いただきました

 興味深かったのは、絶滅危惧種タマノカンアオイの追跡調査です

  • 光の効果:ササを刈り取ることで林床の光量が増え、葉の数や花数が顕著に増加することがデータで示されました

  • 「調査の空白」に潜む生存者:アズマネザサが繁茂し調査が困難な場所では、一見「消失」したと思われがちですが、実際にはしぶとく個体が維持されている実態があります

  • ササが果たす「守り神」の役割:中島先生からは、ササがあることで皮肉にも盗掘などから守られ、生き残れている側面もあるかもしれないという、現場ならではの考察が語られました。

里山保全において「ササ刈り=善」という見方ではなく、植物の生存戦略や、調査の手が届かない場所の価値を再認識する機会となりました。

15年の歩みとこれからの課題

  • 植生の変化:継続的な管理により、ムラサキシキブやヤブムラサキなどの低木層が定着し、林床の多様性が向上しています

  • ナラ枯れへの対応:近年はナラ枯れの進行により樹木構成が激変しており、新たなモニタリングのフェーズに入っています

  • 地域・教育との連携:小学校や大学と連携し、伝統的な竹垣制作や環境教育のフィールドとして活用する「自治体連携モデル」が構築されています

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